Da-iCE「BET」の振付について考える

 
 
遅れましたが…BET発売おめでとうございます!
 
 
ダンスプラクティス、公開されましたね。
FAKESHOWと同じ場所で撮影かな?天井が低い気もしますが。
前回に引き続きダンスについて見ていきたいと思います。
初めて見た時はFAKESHOWに比べてシンプルな印象でしたが、一つずつ見ていくとすごい情報量でした……
前回以上に強引な考察もあるかもです。
例のごとく長文なのでご注意を。ゆる〜く見てください。
 
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「BET」
作曲:MUSOH・Erik Lidbom・Rico Greene
作詞︰GASHIMA from WHITE JAM・Taiki Kudo・岩岡徹・和田颯
Choreography:NOPPO (s**t kingz)
 
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0:20 イントロ Aメロ直前
肩を払う仕草。
 
この仕草ってどういう心理表現なのかなと考えていたんですが、例えばこれから気合を入れてなにかに挑む、っていう時に服のホコリを払ったりしますよね。面接の前とか。大事なクライアントに営業行く前とか。それと同じで、この曲はそれだけの意気込み込められてるんじゃないかなと。
 
 
 
0:21 1番Aメロ
♪Are you ready?…腕を胸の前に構え、腰を落とす。臨戦態勢。
♪なんて…想太が口元に人差し指を当てる。
♪もう…左手を水平に広げサイドへスライド。口元を右手で覆う。
♪聞かないで…耳を手で塞ぐ。
♪いいでしょ…手と足を払う。否定の意。
 
 
 
0:26
♪後戻りは…手を押し出す。物事がどんどん進んでいく様子。
♪できない…押し出す方向とは逆方向の足を出す。押し出した方の手でズボンの裾を引っ張る。
 
物事が進む方向(手)とは逆の方向に行こうとする気持ち(足)を引っ張ることで”後戻りできない”ということを伝えてきてるのかなと。裾を引っ張るのがとてもおしゃれな表現です。ここの雄大の表情が好きです。笑
 
 
 
0:30
♪たった一つ Roll the dice…想太がダイスを投げるフリ。他の4人がその様子を見守る。大輝は想太の背中に、颯は想太の肩に手を貸す。
 
想太が投げるたった一つのダイスにDa-iCEの命運がかかっている…だからみんなで見守ってるんでしょうね。今回の曲の中でも特に象徴的なシーンです。
特にリーダーの大輝が背中を、同じ年少組の颯が肩に手を貸すっていうのがね…なんかいいな〜と思います。
 
 
 
♪もう…全員のけぞる。
♪待ってないで…想太は斜め前へ手の位置をずらして握る。
♪Take a chance…全員斜め前へステップ。
 
ダイスが「Da-iCEの運命を決定づけるもの」だとするならば、ダイスが落ちてくる瞬間にメンバーがのけぞっているのはそれに対する「恐れ」なのか、それとも「拒絶」なのか…単純に「驚嘆」しているようにも見えます。
この時、想太の手のひらは開いたままです。つまりダイスを手に取っていないのではないかと。その代わり少しずれた場所で手を握り、前へステップしています。

歌詞から考えるに「運命を待たずに自らチャンスを掴み取り前進する」という意味なのかな。

 
 
 
0:37 Bメロ
♪Come on…下の方へ大きく手を広げすくい上げるように抱きしめる。
♪Bet it all…腰の位置で手を広げる。
 
"Bet it all"には「全てを賭ける」的な意味があるので、自分をさらけ出すように手を広げるフリなのかも。これはサビにも出てきます。
それにしても"Come on"の所の颯の包容力がすごい…
 
 
 
0:44 
♪誰かの…胸の前で腕を交互に構える。頭上を指差す。
♪未来予想…顔を上げ手を頭の位置から高く上げる。頭の想像が広がっていく様子つまり、『未来予想』を表現。
♪そんな予定調和なんて…空を指さす。全員一列揃って前進。
♪いらない…胸に手を当てて足を蹴る。否定の意。
 
"誰かの"の時、「上」を指差してるのが意味深ですね〜〜
よく見ると腕を構えるフリもあったりして、警戒してる感じです
Da-iCEにとっての上って何なのかな〜?何なんでしょうね〜(棒読み)
 
今までフォーメーションがジグザグだったり前後で二層に並んでたりしたものが、"予定調和"のパートになった途端綺麗に一列に整列するのがまさに"予定調和的"という感じ。足を蹴った後ジャンプして列が乱れるのも、その予定調和を崩している様子に見えなくもない。
 
あと細かい話、"いらない"の所で足を蹴るだけだったらちょっと雑な印象を受けますけど、胸に手を当ててから蹴ってるから心から否定している感じに見える。「丁重にお断りします」みたいに見える。
 
 
 
0:54 サビ
♪Life's…口元に手を滑らせる。
♪a Gamble…手を前に出し指を弾く。
 
一度口元に(わざわざ)手を当てているのは、口から「チップ」を取り出してるんじゃないかなと思います。
体から「命のチップ」を取り出し、前に差し出している。つまり「命を賭ける」という意味を表しているのではないかと。歌詞の「Life」は「人生」という意味で使われてると思いますが、その「人生」をダンスでは「命」に置き換えてるのかなと。
 
 
 
♪二度とはない…両腕を回し頭上へ手を伸ばす。頭上で手首をクロスさせ回す。
 

腕を回しながら体が徐々に上へ上がっていくところを見ると、高みを目指してもがいているように見えます。

その後何かを手にし、手首を回しながら横にそらしているのは何を意味してるんでしょうね…大きいサイコロを手にとって回してるのかな、なんて思いましたがちょっと分かりませんでした。
腕を回すところはルーレットや歯車を想起させますね。
 
 
 
0:58
♪譲れはしない…手を払う仕草。足から胸にかけてと胸から頭上にかけての二段階。
 
今回も出ました。スタイリッシュ譲れはしないマン。
胸で一回手を止めるのは「心から譲れはしない」という意味にも捉えられます。
更にそれを頭上に掲げることで強い意志として表明しているように見えます。
 
 
 
1:01
♪開く…素早く手を左右に開く。
♪手札の…合わせた手のひらをずらす。手札をこちら側に覗かせるような動き。
♪答えは…手を大きく開いていく。開示。
♪きっと…体をなびかせる。
 
”きっと”って曖昧な言葉ですよね。100%保証できない、っていう時に言葉を濁すために使ったりする。揺らいでる。心がなびいてる。だから体もなびいてる、のかな…?
 
 
 
♪誰も…両手を体の前に出す。FAKESHOWでも「Baby〜」で他者を指す時に使われていたフリ。
♪分からない…両手を大きく開く。分からないっていう時に使うポージング。
 
このあたりは一瞬で流れていっちゃうからあまりフリの意味を意識しないですが、よく見るとちゃんと意味ありそうですね。
この『誰』はBメロだと上の方を指さしていたのが今回は両手を前に出すフリになっています。普通なら「誰」を表現する方法としてこのフリを使うんでしょうね。やはりBメロの上を指さしての『誰』は特別の意味がありそうです。
 
 
 
1:12
♪保証もない…腹部を押さえ頭を抱える。
 
やべぇよ…保証ねぇよ…
保証がないという事実、それに対する感情がフリで表されていますね。
大博打を外した時のことを考えたらそりゃ頭痛いし腹も抱えるよね。
ですがその後のコーラスをよく聴いてください。
 
 
 
♪(I know〜)…手を高く振り上げ横に広げていく。
 
すばらしいほどの開き直り。ウェルカム〜!って感じ。
保証ないけどそんなことは覚悟の上。分かってるよ〜っていう意味です。(たぶん)
 
 
 
♪後悔はしたくない…細かく手を動かしステップする。手を高く掲げる。
 
今回は手を高く上げるフリが多いですね。歌詞もそうですが「宣言」や「誓い」みたいな強い意志表示がダンスにも反映されてる印象です。
 
 
 
♪So baby…両手の拳を合わせ、頷く。肯定の意。
 
拳を合わせてるのはやってやるぜ〜っていう感じの意味ですかね。
ちなみに「bet」という単語は使い方によっては肯定的な意味で使われる単語のようですね。
「I bet」…「そうに違いない」/「You bet」…「もちろん」
 
「BET」を「賭け」だと思うとつい「ギャンブル」が思い浮かんで、犠牲を伴うネガティブなイメージを持ってしまうんだけど、こういう使われ方を知っているとポジティブにも捉えられますね。
 
 
 
♪踊らされずに…手を股間に当て、開いた足を引っ張り上げる。
 
この股間を触るフリはFAKESHOWを思い出しますね。今回のBETはFAKESHOWと共通したフリを意図的に混ぜ込んである気がします。FAKESHOWが他者のFAKEによって"踊らされる"という曲だとすれば、BETは他者に決められた運命に"踊らされない"という意思を示す曲なのかもしれません。この股間を触る"踊らされポージングを自らの手で引き戻すことによって"踊らされない"という意味なのではないでしょうか。
 
 
 
♪Just Bet it all…頭に当てた手を回転させながら腰の位置へ。手を広げる。Bメロの"Bet it all"と同じ。
 
直前の「デデン!デデン!デデン!」のポーズって何を意味してるんでしょうね。特に意味はないのかな。最後の両手で頭を抑えるところは意味深なんですが。頭を守ってる…のかな…?
 
 
 
♪ピロピロ音…音に合わせて揺れる。
 
ピロピロ音のところで小刻みに震えてるのがめちゃくちゃシュールじゃないですかこれ。笑
 
 
 
1:32 2番Aメロ
♪It's my turn雄大を先頭に全員一列になる。一本の”道”を表現している。
どんなに雄大が右手をかざすと同時に、左サイドの徹が翻り他方へ手を差し伸べる。
♪険しい道のりでも雄大が右手を反対方向へ振ると、颯が右サイドへ出る。奥を向いて腕を対角線に。その後翻り前方へ手を差し伸べる。
♪それでも奇跡を…想太が手を広げると同時に4人が散らばる。
♪信じてたい…全員が中央に集まって激しく踊る。
 
想太が"道"をかきわけてるように見えますね。
 
そして雄大が徹・颯の表と裏を返す所おもしろいですね。トランプみたいで。歌詞にポーカーの用語を意識的に取り入れたとインタビューで言っていたし、関連性はありそう。
この"道"のシーンは結構好きなシーンです。途中からフォーメーションがずれてうまくいってないのが惜しいですが。笑
 
最後の激しいダンスも「それでも奇跡を信じてたい、だから踊り続ける」って感じでしょうか。
 
  
 
2:35 Cメロ
♪守るモノも…大輝・徹が頭を守る。
♪増えたけれど雄大が「このように」といった感じで手を広げると、大輝・徹が雄大に追随する。
 
大輝・徹が頭をフリをすることで"守るモノ"に擬物化されます。

2人が雄大の側に付いていくのはまさに歌い手(雄大)にとっての"守るモノ"だからです。 

時間を経て身に付いたものはなかなか自分から断ち切れないものです。

 
 
 
♪戦う事…想太・颯が腕を上げ下げする。続いて大輝・徹が腕を対角線に。想太・颯も同じポーズで手前に出る。
恐れはしない…想太・颯が両手を胸の前でガードするように握る。交差して移動。
 
後方2人が前方3人の隙間から腕を上げ下げすると、その後大輝・徹は腕を対角線にしセンター(雄大)の側から離れ去ります。
この流れが一体何を意味するのか。
それは"守るモノ"を断ち切るということです。
腕を対角線に開くポーズは2番Aメロ"険しい道のり"の所でも颯がやってましたが、このポーズは"戦う事”を表すのかもしれないですね。
"守るモノ"の大輝・徹が断ち切られた後、”戦う事"のポーズを取るのがいいですね。"守るモノ"を断ち切られたからと言って決してそれを失うということではなく、それを武器にして戦っていくといった意味にも取れます。
 
 
 
♪人生賭けて All in…胸に手を当て、両手を水平に勢いよく外に開く。頭上で手を握る。想太・颯→雄大→大輝→徹の順番。
 
見所は『All in』の部分。
『All in』…「自分が持っている全ての金を賭ける」(引用元:オールインとは - Weblio辞書
ここは"人生(命)賭けて"という歌詞なので『人生』の所で胸に手を当てているのではないかと。
 
『All in』の時、握った手をよく見ると指が立ってるようにも見えます。そうなるとやはり「(チップを)賭ける」っていう意味になるかと。それも頭上に真っ直ぐに掲げているから、強い意志表示が感じられますね。
 
この曲は基本シンクロの振付になってますが、ここで唯一カノンが出てきます。
メンバーが段階的に手を握るフリをすることでこのフリがより強調されて映りますし、一体感も出ています。全員が同じ意志であるという感じが伝わってきますね。
ここまでシンクロで踊り続けているからこそ、このカノンが生きてくるのかなあと思います。ダンスっておもしろいですね…
 
 
 
3:02
♪Let’s go, We can…拳を握りリズムを取る。自信が表れている様子。
♪bet it all…3回指を弾く。片足を軸に回転し正面を向く。
 
"We can"のところ、Take a chanceのときと同じポーズですね。
掴み取ったチャンスからチップが生まれた、とかいう意味だったらこれ…めちゃくちゃ感動的ですね。
 
 

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コレオは前作に引き続き s**t kingz の NOPPOさん。
 
今回は全体的にオシャレな振付ながらも「強い意志」がビシビシ伝わってくるような曲でしたね。
歌詞の時点でどこのパートを取っても強い気持ちが込められてるのが分かる曲なので必然的にそうなるのかもしれません。
 
 
所々強引な解釈なところもあるかもしれません。もはや私が振付に「意味を見出している」って感覚。本当にそんな意図の振付なの!?感覚でやってるんじゃないの〜?っていう気持ちに結構なります。でもコレオグラファーの方って、ダンスイコール言語みたいな感覚でいつもいるんじゃないかなーと思うんですよね。だから例えコレオの方が感覚で振付を考えてたとしても、見る者にとっては歌詞とリンクした振付に見えるんじゃないかなと思うんです。振付を考える際に、歌詞はコレオの方の頭に間違いなく入っているわけだし。歌詞から湧いた何気ない動きが歌詞をそのまま体現している可能性はあるんじゃないかな…という希望。
 
 
今回書き方も前回とは変えてみたんですけど、まだまだ最適化できてません…
歌詞に対応したフリを記述する必要あるか?と思ったけど、フリを言語化するだけでフリの意味が分かったりするんですよね。語彙力のなさにいつも苦しんでますが…次回はもっと分かりやすく書けるようにがんばります。過去の記事で気になったところは随時修正する予定です。
 
 
それにしても定点カメラのダンス映像って最高ですね。それもYouTubeで見れちゃうっていうのがとてもいい。これがなかったらダンスの振付の深い意味にも気づかなかっただろうしそもそもDa-iCEにハマるきっかけもなかったかもしれない。笑 
 
過去のダンスプラクティス動画も一通り見ましたが、やはり魅力を感じる振付の曲はフリ一つ一つに意味がありそうな曲ですね。考察しがいのある作品ってやっぱり引き込まれます。気付いたらほぼNOPPOさんが関わってる曲でした。TOKIとかSIGNとか考察したいですね。
 
 
そして記事を見直したり寝かしたりしてる内に、Bodyguardのダンスプラクティスが来てました。ペース早くないですか?笑
ざっと見た感じ歌詞とダンスとの関連性はあまりなさそう。韓国のコレオの方ということもあってかもしれませんが。
 
 
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