Da-iCE「FAKESHOW」の振付について考える
今回は「FAKESHOW Official Dance Practice」の振付の考察や好きな所を書きたいと思います。長文です。
ちなみにダンスについては素人です。正直おこがましいとは思うのですが、ただただ好きって言う気持ちだけで書きました…一個人の解釈としてゆるく見ていただければ幸いです。
(今までの記事全部にこの動画貼ってる…)
この曲の振付は音がそのまま視覚化されてるような印象で、その音とフリのハマり方がとにかくかっこいい!と思って見ていたのですが、どうやら振付の意味自体も深そうだなと思いました。
ひとつずつ順番に見ていきたいと思います。
0:03 ♪What's the Truth? It's FAKESHOW
口元から手を前に差し出すフリ。このフリは曲中に何回か出てきますが、「口から出た嘘」≒「FAKE」を表しているのかな?イントロだけでも3回は出てきます。
1回目は「飲み込む」 2回目は「捨てる」 3回目は「身を守る」というように見えなくもない。(3回目はちょっと自信ない)
FAKEを飲み込み、FAKEを捨て、FAKEで身を守る、みたいな。
2回目の手が葉っぱみたいに落ちていく動きが面白くて好きです。
見方を変えたら、1回目「飲み込む」 2回目「体内に降りていく」 3回目「体内から押し上げ、口から出す」みたいにも見える。
あと3回目の腕を並行に前に出すのが、映画の上下の黒帯みたいにも見えました。今から「SHOW」が始まるよ、的な。
ここの解釈は正直あやふやです。「FAKE」を使って何かしてるということだけは分かります。
「What's the Truth?(何が真実か?)」で頭を指でトントンするのは「(真実かどうか)頭を使って考えて」といった意味でしょうか。
0:15
背を向けて順に手を合わせるフリ。
閉ざされたカーテンが順番に開いていくような、舞台の幕開けのようなイメージを想起させます。
0:35 ♪いつもの Wide Show, Fake Show
颯・想太 エスコートするような紳士的なフリで『Wide Show』を表現。
徹・大輝 『Wide Show』のフリに対して、手で顔を隠すことで『Fake Show』を表現。
徹・大輝 『僕は』で正面を向いていた2人が奥の方を向く。Showをする側でなく、Showを見る側の『僕』を表現している。
徹・大輝 頷きながら体を傾けて言い寄っていく仕草は『わかってるんだよ』の表現。
雄大・颯・想太 『どうしてみんなはぐらかすの』で、言い寄ってくる相手に向けて「FAKE」のフリではぐらかしている様子を見せている。
歌詞とフリの連動が分かりやすい。
0:48 ♪Anything 真っ黒 真っ黒ばかりの
両手で顔を覆うフリ。
顔覆うと視界が「真っ暗」になることから「真っ黒」に意味を掛けているのだと思います。
想太が前進すると周りのメンバーの「真っ黒」のフリが解けていくのが面白い。
0:52 ♪貼り付けた笑顔で
仮面をはがすようなフリ。
「貼り付けた笑顔」を「仮面をはがす」仕草をすることで逆説的に表現している。
直後の想太がよろめいてみせるフリ。
「仮面」に関連しているのか、どこかおどけているような・道化を演じているかのような動き。
1:06 ♪まやかしの声に
大きくフォーメーションが変化。
この全体の動き自体が「まやかし」を表現しているようにも見えます。
1:22 ♪Smoky Smoky Smoky...
スタイリッシュ煙たがり
煙たがってます。スタイリッシュに。
「煙」は世の中に蔓延した「FAKE」の比喩ですね。
1:24 ♪あぶり出した真実さえも
『あぶり』で手を高くかかげるフリ。
光に晒してあぶり出そうとしているんでしょうか。FAKEをかき分けて見つけたものを。
『出した』は冒頭と同じ「FAKE」のフリ。
そのフリが反対方向で人差し指を立てて突き出す形に変化しています。
人差し指を立てるのは「秘密」とか「内緒」とかいう意味で使われる仕草ですが、歌詞が『真実』なのにフリは「秘密」っていうのがなんともアイロニカルです。最高。
あぶり出した真実さえも秘密だった…つまり「FAKE」だったみたいな意味でしょうか。
1:33 ♪煙に巻いてサヨナラ
手のひらを前方にかざして遠ざかっていき、翻り背中を見せる様子はまさに『サヨナラ』という感じですね。
ポージングだけでなく、遠近感によっても歌詞が表現されている所もとても印象的です。
1:38 ♪嘘に溶けてゆく
体を覆う手を外側にゆっくりと広げることで『溶けてゆく』。
2:10 ♪眠るのも忘れて
腕を組み上下させるフリ。腕枕かな?
一回腕枕が目の高さまで来て『眠る』んですが、すぐ腕枕を下げることで眠ることを『忘れ』てます。
ちなみにここの徹さんは眠ってます。笑
2:20 ♪何を信じればいい
前方に出ながら想太が問いかけます。
正面に向かってやってくるのがメタいですね。
ここの曲線を描く手が綺麗で好きです。
2:24 ♪いびつな世界に
ボーカル2人がターンしながら対象的に交差します。
歌詞は『いびつ』なのにダンスはシンメトリーなのが美しい。アイロニ〜〜〜
後ろの3人の立ち位置もいつの間にか綺麗に整っているのも素敵。
個人的にすごく好きなシーンです。
2:58
大輝がセンター、に見せかけて颯がセンターというフェイク。(気のせい)
・・・
曲の歌詞にも『アイロニー』とあるように、振り付けにもアイロニカルなフリがあったりして、曲の世界観が表現されているなーと思いました。
正直ここまで意味考えてるかな?っていう所も多々ありますが、ひとつの解釈です。
↓以下、個人的に好きな所
1:27 2:45
両手を開いて上から叩きつけるようなフリ。ここの気持ちよさったらないですよね。
特にこの時の大輝が好きです。大輝の体格・手の大きさがすごく映える。
例え微妙かもしれないけど鷹っぽくてかっこいい。Smoky...のとこも大輝の指使いめちゃくちゃ綺麗。
狙ってるのかどうか分からないけど、大輝は要所要所でハットを手で抑える仕草をするのがいいアクセントになってるなあと思いました。首を少しすくめて帽子を直すとおどけた感じ出るじゃないですか。それが曲の雰囲気に合ってるというか。3:34で服の前裾を曲に合わせてバーン!てする所とか、こういうアレンジの仕方上手いな〜と思います。
あとね、2:08の立ち姿の美しさとか。上着がフワッと翻るのが最高。
サビで手を高くかかげた時に上着の袖がフワッと落ちる所もさりげなく良い。
好きな所を挙げたらキリがないね。
あ、あとポケットになかなか手が入らない所も好きです。
2:15
想太楽しそう。笑
3:36 ♪Baby Baby
1サビ2サビの時みたいに指でこっちを指してこない所がなにか訴えるものを感じる。
問いかけられてるような感じ。
その他
曲もフリも、Bメロからミステリアスで静かな雰囲気になって、サビに近づくにつれて盛り上がっていく感じがとても好き。『灰色に〜』からの高揚感が半端ない。
『変わる〜』で手がくるっと回って、『こ〜の〜』で腰を8の字のように描くやつ。
サビ前は急に曲線的な動きが増えてドキッとするよね。
颯はとにかくクールに踊りこなしてる感じがかっこいい。
イントロのダンスパート全般
0:23の移動 0:35の立ち姿
0:50の大きく手を広げて振り返る所
0:51で減速しながら強く踏み込む所
陰になって見えづらいけど0:47
2:14の首のアイソレーション
間奏のダンスパート
最後の裾で顔隠す所
…などキリがない…本当に力抜けて踊るよね…
全体的にクールなので、大きく移動したり、大きいフリをしてる時がギャップがあって好きです。
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以上、好きな所を全部書いたら長くなってしまいました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
書いていて思いましたが、ダンスを言葉で読み解くのってめちゃくちゃ難しいことなんだなって気づきました。
ダンスって言葉で理解するより体の動きとか仕草を見て「感覚で分かる」ことの方が比率が大きいというか。
だから文章で書いてるとだんだん、ダンスを言葉で説明するのって無粋なんじゃないか…って思えてきて意外につらい作業でした。
ダンス史とかダンスのセオリーとか、ダンスの技術とかも知らないと適切な表現を選べない気がする。
稚拙かもしれないけど、今回はとにかく好き!という思いで書かせていただきました。Da-iCE、そしてコレオグラファーのNOPPOさんに敬意を称します。
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そしてアルバムBETの詳細が発表されましたね。ビジュアルかっこいい!!!
Da-iCEは担当カラーがなくて白黒赤をメインにしてる所がめちゃくちゃいいと思います。グループでカラーが統一されているのはグループの世界観の統一にもつながる感じがするし。
アルバムのコンセプトもすごく好きなキーワードなので、楽しみです。
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